ロースクールたより2月号
こんにちは。
先日後期の成績発表があり、フル単を達成したので
(おそらく)ロースクール修了が確定しました。やったぜ。
でも消費者法C評価は許さねえからな
今は3月のTKC模試に向けて、問題演習と基本書の読み込みを中心に行っています。
一日のスケジュールはこんな感じです。
10時前に登校
10時過ぎ~12時過ぎ 自主ゼミ用の答案(司法試験過去問)起案
起案後昼食
1時過ぎ~5時前まで 自習(短答、答案構成等)
5時~8時 自主ゼミ
ゼミ終了後夕食
9時~0時前 自習の残り(基本書素読等)
0時 帰宅、入浴、youtubeとか見て就寝
時間が足りなさ過ぎてヤバイわよ!
8科目をまんべんなく回すのは思ったよりも難しい・・・
TKC模試でA評価を取ることが目的なので、苦手な民法や刑訴を中心に復習するつもりです(予備論文Fのトラウマ)。
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今月号のテーマはこちらです。
「一生聴ける
・・・
・・・
・・・・
Q ロースクール関係ないんですがそれは
A
単純にネタが無いのと、試験直前期で忙しいので一回くらい趣味に全振りした内容を書いてもいいんじゃないかと思った所存。
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〇サカナクションとは
山口一郎(Gt.Vo)、岩寺基晴(Gt.Cho)、江島啓一(Dr)、岡崎英美(Key.Cho)、草刈愛美(Ba.Cho)の五名で構成される、北海道出身のロックバンド。
2005年結成、2007年アルバム『GO TO THE FUTURE』でメジャーデビュー。
『人類には早過ぎる』と形容される、ロック、ボップ、エレクトロニカ、ダンスミュージック等を融合させた楽曲の数々は、多くの人々を魅了する(私もその一人)。
詳しい説明はゴミクルーンさんの下の記事を参照のこと(他力本願寺)
〇ランキングの発表
今回は、1stアルバム『GO TO THE FUTURE』から7thアルバム『834.194』までに発表されたシングルとアルバムから、独断と偏見でトップ10を選びました(remixについては除外)。
10位から、曲名・収録アルバム・MV(あれば)・お勧めの歌詞・理由を発表していきます。
因みに『新宝島』はランキング外です(ネタバレ)
人気だけでは生き残れないからね、しょうがないね。
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第10位 GO TO THE FUTURE
(アルバム『GO TO THE FUTURE』より)
1stアルバムの表題曲となっている同曲。
タイトル名とは裏腹に、旅立つ寂寥と哀愁を感じさせるロックナンバー。
落ち込んだ時によく聴く。
そう 僕は迷う
服を引っ張ったりして 君を呼び止めたのは
疲れた日々の気まぐれだった
だけど 君を誘う
やはり僕は動く 動く 指差す先に君 淋しいけど
なのに行くしかないのさ 通り過ぎる対向車と目が合ったよ引用:山口一郎『GO TO THE FUTURE』
『GO TO THE FUTURE』は地元札幌で製作された楽曲だが、後にバンドは東京に上京する。不安を抱えながらも旅立とうとする『僕』は、バンドの未来を象徴しているのかもしれない(サカナクションの歌詞の一人称は基本的に「僕」)。
第9位 ユリイカ(アルバム『834.194』より)
映画『ジャッジ!』の主題歌(が、映画の内容とそこまで関係していない)。
東京を「蔦が這うようにびっしり人が住」み、人々が「意味もないのに 生き急ぐ」街と捉え、上京してきた若者の心情を比喩も交えて表現する。
時が震える
月が消えてく
君が何か言おうとしても引用:山口一郎『ユリイカ』
サビでは一気に音が広がっていくが、これにより後ろ向きな歌詞の対照性が際立っている。東京を女性の裸体になぞらえたMVは必見。
第8位 ネイティブダンサー
(アルバム『シンシロ』より)
ピアノの独奏で始まり、SEの挿入そしてサビでダンスミュージックに変化する。
この流れが非常に美しい一曲。
淡い日に僕らは揺れた ただ揺れた そういう気になって
思い出のように降り落ちた ただ降り落ちた そう雪になって引用:山口一郎『ネイティブダンサー』
サビの歌詞は、韻を踏んでリズムをとりつつ両者を強調させる。これによって、
過去と現在、連帯と孤独そして希望と絶望の対比を明らかにしているのが素晴らしい。
個人的にはAIきりたんのカバーがすこ
第7位 さよならはエモーション
(アルバム『834.194』より)
東進ハイスクールのCMのタイアップが付いた一曲で、テーマは『旅立ち』。
先の見えない進路や未来が「夜」や「霧」で表現され、何度も後悔して涙を流しながらも前に進もうとする『僕』に思わず目頭が熱くなる。
去年の予備の論文の会場へ行く際、ウォークマンでずっとこの曲を流していた(隙自語)(なお結果)
さよなら僕は夜を乗りこなす
ずっと涙こらえ忘れてたこといつか見つけ出す
ずっと深い霧を抜けAH ミル ヨルヲヌケ
アスヲシル
ヒカリヲヒカリヲヌケ引用:山口一郎『さよならはエモーション』
ラストサビの『AH ミル~』でパワーあふれる合唱になるのはエモい(語彙力)
厚みのあるコーラスと合唱は男女混合バンドの強み。
サカナクションの曲は「溜め」を作るのが上手いと感じる。
第6位 Aoi(アルバム『sakanaction』より)
NHKサッカー中継テーマソングとして採用されたにも拘わらず、予算が無いとの理由でMVが撮られなかった*1というある意味不遇の一曲。
サムライブルーの「蒼」を前面に打ち出したロックナンバーで、サビ以外は全て合唱という非常に斬新な構成。
山口氏は高校サッカーでお馴染みの『振り向くな君は美しい』を参考にして作成したそう。言われてみれば確かに。
嗚呼 深く青いという絶高の世代で
痛いほど本能で踊って青いという劣等感 捨てて
痛いほど本能で踊って引用:山口一郎『Aoi』
疾走感と躍動感あふれるサビで、あえて叫ばず抑えめに歌っているのがサカナクションらしいところ。
第5位 ネプトゥーヌス
(アルバム『懐かしい月は新しい月 〜Coupling & Remix works〜』より)
シングルのカップリング曲は余り宣伝されず、表題曲に隠れてしまうのが通常。
しかし、カップリング曲のクオリティが表題曲を超えてくるのがこのバンドのいい所でもある。『ネプトゥーヌス』もその一曲(シングル『僕と花』のc/w)。
肉体的にも精神的にも疲弊した『僕』が布団にくるまって寝るだけの曲であるにも拘わらず、海の底に漂うように脱力したボーカル、メロディーそしてコーラスによって荘厳かつ神聖さを感じさせる一曲に仕上がっている。
痛いのは まだまだ慣れてないからかな
僕は砂 深く深く埋もれてしまったんだ
痛みに まだまだ慣れてない僕だから今は
明日の砂 深く深く埋もれて眠るんだ
僕は砂
僕は砂引用:山口一郎『ネプトゥーヌス』
ラストサビが聴いてて非常に心地いい。コーラスがローマ神話の海の神ネプトゥーヌスを連想させる。
第4位 スローモーション
(アルバム『懐かしい月は新しい月 〜Coupling & Remix works〜』より)
こちらもネプトゥーヌスと同様、シングルのカップリング曲(シングル『ルーキー』のc/w)。
テーマはネイティブダンサーと同じ過去の彼女?の存在を回想するものだが、この曲は降り落ちる雪を前面に押し出しており、過去に縛られて身動きができない『僕』の心情を上手く表現している。
ほら終点着き走り出す なぜか心の奥に君はいました
白い息 白い息吐きながら想うだけど終電過ぎ自由になる 夜は心へ僕を閉じ込めました
戻れない 戻れないこのもどかしさに 泣いたフリした引用:サカナクション『スローモーション』
「戻れない 戻れない」と強調し、「泣いたフリ~した~」でサビまで一気に悲壮感を持っていくのがいい。
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いよいよトップ3の発表。ここまで長かった・・・
第3位 アドベンチャー(アルバム『シンシロ』より)
(※40:55~からアドベンチャー)
拙者、『アドベンチャー』すこすこ侍にて候(語彙力)
東洋的でどこか懐かしいイントロから始まり、ユートピアからの脱却と旅立ちを描いたAメロ~サビ。旅の楽しみと喪失を感じさせる2番。
単調ながらもメッセージはしっかりと伝わってくる。
揺れてる心の奥に咲いてた花は 最後の季節へ進み始めた
だけど思い出は色付くまま そのまま 新しい僕の服になる
重ね着した僕はいつか最後くらい夜に紛れて遊ぶ鳥目のない鳥になり外を飛ぶんだ
だけど思い出はすぐに息を切らして 新しい僕の服になり
色あせては見えなくなるんだ引用:山口一郎『アドベンチャー』
個人的に一番好きなのは2番のサビ。
シンシロはサカナクションが東京に進出後に作成された最初のアルバムだが、北海道を離れてバンド活動をするメンバーの不安が歌詞とメロディーから滲んでいる。
第2位 エンドレス
(アルバム『DocumentaLy』より)
完成までに8か月費やされた名曲*2。
失敗したり、間違えたりすることは怖い。誰かに笑われたり、指を差されたりするから。批判されたくないし、できれば耳を塞いでいたい。
こうした『僕』の心情を、言葉の繰り返しや曲調の変化によって表現する。
耳を塞いでいても、声が聞こえてくる。この声の主は誰なのか。
最後のサビでそれが誰なのか明らかになる。
是非↑に挙げたMVを観て頂きたい。
第1位 ミュージック
(アルバム『sakanaction』より)
もし地球にサカナクション星人が攻めてきて、楽曲勝負で負けたら植民地にされることになったら間違いなくこれを出す。
歌詞、メロディー、構成、ボーカル、コーラス全てがハイレベルで素晴らしい。
司法試験的には間違いなく超上位答案。
前情報なしで一回聴いて頂き、その後にライブ映像を見て頂きたい。
『ミュージック』はライブで化ける。
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というわけで、ランキングは以下の通りになりました。
参考までに、以前行われたファン投票での順位も括弧で表記します。
10位(35位)GO TO THE FUTURE
9位(6位)ユリイカ
8位(10位)ネイティブダンサー
7位(12位)さよならはエモーション
6位(29位)Aoi
5位(22位)ネプトゥーヌス
4位(11位)スローモーション
3位(28位)アドベンチャー
2位(5位)エンドレス
1位(8位)ミュージック
ファン投票の1位は『目が明く藍色』でした。
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今月号は以上です。
来月の3月号が最終号になります(3/26更新予定)。
2年間ご愛読ありがとうございました。